【本日の名言】「物はとにかく時節(じせつ)をまたねば願うことも成就(じょうじゅ)せず、短慮(たんりょ)は功(こう)をなさず」とは江戸後期の戯作家・曲亭馬琴(きょくていばきん)こと滝沢馬琴(たきざわばきん)による著書『占夢南柯後記(ゆめあわせなんかこうき)』に出てくる言葉であるが、その意味・解釈・教訓とは?日本のシェークスピアとも称された滝沢馬琴とはどんな人物?
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目次
【本日の名言】「物はとにかく時節をまたねば願うことも成就せず短慮は功をなさず」の意味・解釈・教訓とは?
この言葉の出典は 江戸時代後期の戯作者・滝沢馬琴(たきざわばきん、=曲亭馬琴)による
著書『占夢南柯後記(読み:ゆめあわせなんかこうき)』より
物はとにかく時節をまたねば
願うことも成就せず
短慮は功をなさず
- 「時節(じせつ)」には良い時機、好機(チャンス)、グッドタイミング、時勢(世の中の流れ)といった意味があり
- 「短慮(たんりょ)」とは考えが浅いこと、浅はかなこと、短気でせっかちといった意味がある
物はとかく時節をまたねば願うことも成就せず短慮は功をなさず
この言葉の意味とは
ものごとには、それを成すべき時、タイミング(好機・チャンス)がある。
より良い結果を出そうと願うのであれば、そのタイミングを待たなくてはいけない。
物事に適した時機を待たずに、せっかちで浅はかな行動を起こせばうまく行くものうまくいかないものだ。
なんでもやれば良いというものではない。
「物は時節」という言葉もあり、物事には、それに適したタイミングがあるという戒めの言葉
ちょうど良いタイミング、機会のことを「好機」=チャンスというが
より良い成果、結果を導き出したいと望むのなら、焦りは禁物、短気を起こさずにタイミングをよく見て待つことも時には必要である。
焦らずに時を見極めて「今だ!!」という時に決断し、チャンスを生かすことのできる行動力が大事だろう。
ちなみにこの言葉の真逆の意味(対義的な意味)を持つのが
「思い立ったが吉日」
物事をなにか始めようと思い立ったなら、日にちを選ばずにその日のうちにすぐ行動するのが良いという教え。
うーん、物は考えようだ・・・・
滝沢馬琴(たきざわ ばきん)とはどんな人物?
滝沢馬琴=曲亭馬琴(きょくていばきん)
本名:滝沢興邦(おきくに) 解(とく/とくる)
幼名:春蔵のち倉蔵(くらぞう)、通称:左七郎(さしちろう)、瑣吉(さきち)
別号:蓑笠漁隠(さりゅうぎょいん)、著作堂主人、玄同、信天翁、飯台陳人(はんだいちんじん)などペンネーム多数
1767年江戸にて誕生〜1848年没(享年82歳)
江戸時代後期の戯作者・小説家・読本・合巻本・黄表紙作者
曲亭馬琴こと、滝沢馬琴は江戸深川の旗本松平家の用心の息子として生まれる
幼少期から文芸に親しんだという。
9歳の時に父親が死去し、10歳で家督を継ぐことになり、松平家主君の孫に仕えたが
14歳で主家を出奔。(要するに主君であった松平家から逃げ出した)
徒士奉公(かちぼうこう)などをするも長続きせず、放浪した末
戯作者・山東京伝(さんとうきょうでん)に入門し、教えを受ける
1791年黄表紙『尽用而二分狂言』(つかいはたしてにぶきょうげん)』を刊行し戯作者としてデビューを飾る
結婚し飯田町の履物商「伊勢屋」に入り婿となる。
その傍らで執筆をつづけ、30歳頃から本格的な読本(よみほん:江戸時代の小説の一種)作家に転向し読本を続々と発表した
勧善懲悪、雅俗折衷をかかげた長編読本を多く書き、読本界の第一人者となる
代表作は『南総里見八犬伝(なんそうさとみはっけんでん)』は完結までなんと28年をも費やした大作である。
そのほか『椿説弓張月(ちんせつゆみはりづき)』『近世説美少年録』『傾城水滸伝』など多数の著作を残した。
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