【本日の名言】「生きたくないと思ったって生きるだけは生きなけりゃなりません」とは明治〜昭和期の詩人・小説家・島崎藤村(しまざきとうそん)による長編小説『家』に出てくる言葉であるが、この言葉の意味・解釈・教訓とは?身内に不幸が多く、のちに姪との近親相姦によって妊娠させてしまったことまで自然派文学として小説に書き残した島崎藤村とはいったいどんな人物だったのか?
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目次
「生きたくないと思ったって生きるだけは生きなけりゃなりません」の意味・解釈・教訓とは?
この言葉の出典は島崎藤村による長編小説『家』より
生きたくないと思ったって
生きるだけは
生きなきゃなりません
の意味とは、
「生きる」ことは困難でもあるし、生きることは厳しいことでもある。生きたくないと思うこともあるだろうが
それでも死ぬことがない限りは自分の境遇をなげくことなく生きなければならないのである
だったら生きがいでも見つけて生きるしかないのだ。
島崎藤村はまた、こんな言葉も残している
『人生は大いなる戦場である』
生きることが辛いなら死んでしまいたいと思うこともあるだろう
誰しもハッピーなばかりの人生ではない、人生とは戦場なのだ
死ぬまでは生きなきゃいけない。
今がつらいから死んでしまおう、自分の命は自分で決めるみたいな考えは
時に、いさぎよいと感じるかもしれないが、生きたくないから死んでしまおうなんて考えは要するに
「自分さえ良ければ他はどうでもよい」ということなのではなかろうか?
自分だけが辛い、生きたくない、死にたいと言っても、それで残される人の気持ちは考えたことがあるだろうか?
どうにかこうにか死なずに生きているのだから生きがいでも見つけて生きよう。
島崎藤村の『家』の内容とは?
木曾の旧家に生まれ、古い「家」の崩壊を体験した島崎藤村(1872‐1943)の自伝的作品。封建的な色彩を色濃くのこしている信州の二つの旧家、小泉家と橋本家。この家父長制的な「家」の下に生きてきた大家族数十人の人々の個々の運命を描くことによって、古い「家」の頽廃と崩壊の跡をたどる。(「BOOK」データベースより)
島崎藤村(しまざきとうそん)とはどんな人物?
島崎藤村(しまざきとうそん)
本名:島崎春樹(はるき)
1872年(明治5年)長野県で誕生〜1943年没(享年71歳)
明治〜昭和期の詩人・小説家
島崎藤村は、馬籠(まごめ)宿の本陣、問屋、庄屋を兼ねた家庭の四男として生まれた。
家庭環境は複雑で不幸も多くそれはのちに『家』という長編小説で語られることとなる。
1891年明治学院卒業、キリスト教に入信(のちに棄教)
1892年から明治女学校の教師となり、女学雑誌に寄稿を始める
1893年北村透谷らと『文学界』を創刊する
島崎藤村は浪漫主義文学運動の渦中に身をささげる青春時代を過ごした。
新体詩を作り1897年に『若菜集』近代詩集を出版した。
詩壇(詩作活動者の社会)の第一人者として君臨し、浪漫主義の時代を築いたが
その後に詩作を断つ。
1906年発表の小説『破壊』では自然主義文学として一流作家として文壇に認められた
人間関係の内部から緻密な描写でリアリズムを描き出す作風で自然主義の作品を多くのこした
『春』『家』『桜の実の熟する時』『新生』『夜明け前』
プライベートでは、七人の子をなしたが3人の娘を幼いうちに栄養失調で亡くしている
すぐ上に兄が母親の過ちによって生まれた人物であるなど家族内の不幸が多い
父親と長姉が狂死にしたとされ、さらに、島崎藤村自身も姪との近親相姦によって妊娠させ、自分はフランスに逃げる・・・などなど、なかなかセンセーショナルな内容も自然派として小説に書き残している。
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