【本日の名言】この世で最も強い人間は孤独の中でただ一人立つ人間だby イプセンとはどんな人物?どんな意味・解釈・教訓とは? 

この世で最も強い人間は孤独の中でただ一人立つ人間だイプセン

【本日の名言】「この世で最も強い人間は孤独の中でただ一人立つ人間だ」とはノルウェーの劇作家、近代劇の父とも呼ばれるイプセン(ヘンリック・ヨハン・イプセン)による社会劇『民衆の敵』の中に出てくるセリフであるが、その意味・解釈・教訓とは?イプセンとはどんな人物だったのか?




この世で最も強い人間は孤独の中でただ一人立つ人間だの意味・解釈・教訓とは?

この言葉の出典は、ノルウェーの偉大なる劇作家・イプセンによる社会劇『民衆の敵』から
登場人物の一人の医師が、家族に向けて言った言葉である。

The strongest man on the earth is the one who stands most alone.

この世で最も強い人間は孤独の中でただ一人立つ者なのだ

最も強い人間と言えるのは
孤独という人間社会では大きな苦しみと言える環境の中でも
自分を見失わずに孤独に耐えて立ち続ける強い意志を持った人間だろう。

孤独はどのような人間、誰にとっても辛いものだ
人間はいつだって徒党を組みたがるし、友達同士でおしゃべりしたり、家族で団欒したり
何かしらのコミュニティに属そうとするだろう、それが社会的な人間というものだ。
しかし、この世で最も強い、一番強い人間というものは
孤独というのは単純に周りに人がいないなどといった物理的な孤独だけではなく
精神的な孤独の中でも、我を見失うことなく、自分を保ち続け、立っていることができる人が
最も強い人間であるといえよう。

この世で一番強い人間とは、孤独でもただ一人で立つ者なのだ

民衆の敵 笹部博司の演劇コレクション / ヘンリク・イプセン 【文庫】




出典の『民衆の敵』とはどんな話?

イプセンによる社会劇『民衆の敵』というお話の中で、登場人物の町医者・ストックマンなぜこのセリフをいったのか?
この話のタイトルでもある『民衆の敵』というのは、実はこのストックマンのことである。

舞台はノルウエーの田舎町。ある温泉源(鉱泉)がその町で発見された。
町の人々(=民衆)
これを観光資源、財政基盤として、観光開発で儲けたい。
しかし、
ストックマンは町の開業医であり、その温泉の鉱泉の病原菌による汚染を発見してしまう。

ストックマンは事実を公表し、鉱泉開発の中止させようと奮闘するが
町の人々、町の当局含めて、汚染の事実をもみ消し、ストックマン医師の意見をも抹殺しようする
そう、『民衆の敵』とみなされたのはストックマン医師だったのだ。

日々、ストックマンは町の中で孤立を深めてゆく
しかし、葛藤の中でストックマンは家族に向かいこういうのだ。

 この世で一番強い人間とは、孤独でもただ一人で立つ者なのだ

と。
この話の背景も含めてこの名言の意味を考えてみると

自分がこれが正しい道である!と信じたのであれば、周囲が反対してもどれだけ孤立したとしても
自分が正しいと信じた道をゆく
孤独、孤立が悪いわけではなく、その孤独の中にいてさえも
堂々と、自分の意見を主張することのできる人間がこの世で最も強い人間だと言えるのではないだろうか。

仕事や友人関係の中でもよくある、こんな場面
ちょっと本当は意見が違うけど、それを言ったら孤立しそうだから言わないでおこう・・・・みたいな。
それも他人と関わる、社会と関わる上で大事な処世術の一つであろう。
しかし、
それでもめげずに孤立しようと批判されようと、世界が敵に回っても、いや、世界が自分だけを敵だとみなしたとて!
自己を保つことができる人はやっぱり強い人間だろうな。




ノルウェーの劇作家・イプセンとはどんな人物だったの?

ヘンリック・イプセン Henrik Johan Ibsen
(初期のペンネーム)ブリニョルフ・ビャルメ

ヘンリック・イプセンの肖像

出典:Wikipedia

ノルウェーの劇作家 近代劇の父・詩人・舞台監督
長らくノルウェーの最高額面1000クローネ紙幣の顔であった。
1828年誕生〜1906年没(享年78歳)

イプセンはノルウェーの裕福な商家の家庭に生まれたが、彼が8歳の時に家が破産したことで孤独癖を強めた

15歳の頃に薬剤師の徒弟(とてい・見習い、訓練生)となる。

ローマで失敗した革命家を直接取材して書いた戯曲1850年の『カテリーナ』というが処女作である。
その後も作品を発表するも認められない時代がつづく

祖国ノルウェーには2度と戻らない覚悟で、イタリアやドイツに外遊に出かけ、
そこで書いた作品『ブラン』によってようやく名声を得て以降は

  • 思想劇『ペールギュント』『皇帝とガリラヤ人
  • 社会劇『人形の家』『幽霊』『野鴨』『民衆の敵』などを次々と描きだした。この功績によってイプセンによって近代劇は確立されたと言われる。

韻文劇も書いたがのちに散文写実劇に専念

28年ぶりに故国ノルウェーに戻ってからも『建築士スールネス』『小さいエイヨルフ』など
一連の市民劇や社会問題劇を発表し続け、『われらの死者の目覚める時』が最後の遺作となった。

日本の演劇界にも大きな影響を与えた人物である。

ちなみに現在のノルウエーの通貨1000クローネ紙幣の顔は、イプセンから変わり
『叫び』の作者として世界的に有名なエドヴァルド・ムンク (ノルウェー出身の画家)である。

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