【本日の名言】天才ってのは自分を信じることなんだ by ゴーリキーとは?『どん底』とは?

名言 天才(才能)とは自分を信じること

【本日の名言】「天才ってのは自分を信じることなんだ」とはどうゆう意味?この言葉を残したゴーリキー(ロシアの小説家・劇作家・社会活動家)

とはどんな人物?この言葉の出典とされる戯曲『どん底』ってどんなストーリー?




「天才ってのは自分を信じることなんだ」の意味は?

ロシア人作家ゴーリキーによるロシア語の翻訳なのでこの名言は表現に様々なパターンがある

  • 才能とは、自分自身を、自分の力を信じることだ。天才というのは自分を信じることだ。
  • 「才能とは自分自身と自分の力を信じることだ。
  • 「天才ってのは、自分を真実、自分の力を信じるってことなんだ。」
  • 「才能とは自分自身が自らの力を信じることである。」
  • 「才能とは 自分自身を自分の力を信じること」

全て出典は ゴーリキー著の戯曲『どん底』という作品からである。

この言葉の意味としては

天才というものは特別に常人離れした超人のことをいうわけではない
「才能がある人」や「天才」などと呼ばれる人は

たとえうまくいかない時にも自分自身の力を信じることができる人のことを言うのである。

自分の力を信じられることこそが才能の一つである。ということ。

さて、このセリフが出てくる『どん底』(Na dne)とはどんな物語だろう?

『どん底』とはどんな話?あらすじは?

『どん底』(Na dne)とは1902年に初演された戯曲のことでロシア人作家・ゴーリキーによるもの。

帝政末期のモスクワの木賃宿を舞台に殺人・自殺などの事件が起きる。
日雇い労働者・泥棒・イカサマ賭博師・売春婦・巡礼者アル中の役者・元男爵など
いわゆる木賃宿に住む人々というのは社会の底辺(最下層)
どん底の人々の生き様、思惑や人生観がぶつかり合う人間模様を描いた物語である。

ゴーリキー人生哲学が訴えられている作品としても有名である。

木賃宿(きちんやど)「木賃(きちん)」とはもともと旅人が米を持参し、薪代を払って泊まるその代金(木銭)のことを言う。
木賃(宿)とは木賃を払わせて客を泊める、いわゆる安宿・簡易宿泊所のことである。

『どん底』初演の上演時には検閲で削除されたシーンがあったため
完全なる内容での上演は革命後の1928年である。

基本的に『どん底』の物語には筋はない。基本的に主人公もいない。

その木賃宿の亭主の妻ワシリーサは夫から逃れ自由になりたい。
自由になるためにワシリーサ情夫(愛人・泥棒)が、同居するワシリーサの実の妹に惚れている事に目をつけ
自分が自由になるために画策する。

ワシリーサの妹のナターシャは姉夫婦から虐待されている。
情夫が夫を殺害し、妹と結婚すれば金をやり、ワシリーサは自由になれるし
妹も虐待から脱することができ、みんなが幸せになることだと言いくるめ
実際に、夫を殺害するが・・・

ワシリーサは情夫が殺したことだと訴え、騙されたことに気づいた情夫はワシリーサを道連れ
さらには、姉からも、夫になる予定だった男からも騙され、二人が義理の兄を殺したことに気づいたナターシャは自分も牢屋に入るべきだと訴えるが・・・・

犯罪者も犯罪者でないものも、等しく『貧困』という牢獄からは抜け出せず
誰もが幸せになろうとどん底から抜け出すことを夢見ながらも、
誰一人としてどん底から這い出し幸福になれることはなく。
社会の底辺、「どん底」にいる者たちの日々は酒と歌だけの娯楽で続いていく・・・

『どん底』に登場するそのほかの名言

  • 「仕事が楽しみなら人生は極楽だ!!
    仕事が義務なら人生は地獄だ!」
  • 「人間の価値というものがその仕事によって決まるものならば
    馬はどんな人間よりも価値があるはずだ。」

日本での『どん底』作品

日本での『どん底』の舞台は小山内薫演出によって『夜の宿』の題名で上演された

日本での映画化黒澤明監督・三船敏郎主演によって、
『どん底』の舞台を日本の江戸時代に置き換え
貧しい長屋に住む様々などん底の人々の人間模様を描いた時代劇作品となった。





ゴーリキー(ロシアの小説家・劇作家)とはどんな人物?

ゴーリキー Gorkii(Maksim G マクシム・ゴーリキー)はいわゆるペンネームである。
ゴーリキィとはロシア語で『苦い』という意味である。

ゴーリキー

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ゴーリキーの本名Aleksei Maksimovich Peshkov
(アレクセイ・マクシーモヴィ・ペシコフ)

Алексе́й Макси́мович Пешко́в
ロシア(ソビエト連邦)の作家・劇作家・社会活動家
1868年−1936年没(享年68歳)

ゴーリキーの創作作品の特徴を決定づけたのは幼少時の下層社会での生活体験だった。
幼くして両親を失ったために、11歳から様々な職についた

下層社会での生活については、自伝三部作『幼年時代』『人々の中』『私の大学』に詳しく書かれている。

16歳には革命運動に参加していたため何度か逮捕されている。
祖母の死にショックを受けたゴーリキーは19歳の頃に自殺未遂を起こした

その後は各地を転々と職を渡り歩きながら放浪し、著作を次々と発表した
ロシア社会の底辺に生きる人間の自由への憧憬をロマンチックに描き
1890年代末にはロマン主義の人間賛歌を基調とした
寓話(風)作品で一躍人気が出て有名になった。
『イゼルギリ婆さん』『かつて人間だった人々』『海燕の歌』『二十六人の男と一人の娘』など。

1902年発表の戯曲『どん底』によって世界的に有名に

革命運動に近づき、戯曲『敵』や小説『母』などでは
プロレタリアートの解放を直接訴える政治的内容の濃い作品を発表し
社会主義的リアリズム文学の原型を創った。

1906年から亡命し、海外にて過ごしていたが、革命後の晩年はソ連に戻り、
ソビエト連邦作家同盟の議長(初代書記長)としてロシア文学界の長老的存在となったが

スターリンによる粛清が始まり、ゴーリキーも自宅軟禁生活となり1936年に死没。
ゴーリキーの死は毒殺の可能性もあると言われているが、その死因は不明である。

ゴーリキーの著作や関連する作品

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