【本日の名言】自ら労して自ら食うは人生独立の本源なりby 福沢諭吉とはどんな人物?意味・解釈・教訓?

自らろうして自ら食らうは人生独立の本源なり 福沢諭吉

【本日の名言】「自ら労して自ら食うは人生独立の本源なり」(読み方:みずからろうして、みずからくらうはじんせいどくりつのほんげんなり)とは明治期の教育家・思想家である福沢諭吉の著書『福翁自伝』に記された言葉であるが、その意味・解釈・教訓とは?一万円札の肖像でおなじみだけど何をした人か意外と知らない福沢諭吉とはどんな人物




「自ら労して自ら食うは人生独立の本源なり」の意味・解釈・教訓とは?

この言葉の出典は幕末〜明治期の思想家・教育者であった福沢諭吉による著書
『慶應義塾修身要領 第三条〜 福翁自伝』より

『福翁自伝』とは
『時事新報』に連載された福沢諭吉の口述による自叙伝であり、自伝文学の傑作といわれるものである。

福沢諭吉といえば『学問のすすめ』でおなじみ、
学問の重要性を広く庶民にしらしめ、日本の教育のシステムの基礎を作った福沢諭吉による名言。

自ら労して自ら食うは人生独立の本源なり

(読み方)
自ら(みずから)
労して(ろうして)
自ら食う(くらう)は、
人生(じんせい)独立(どくりつ)の本源(ほんげん)なり。

この言葉には続きがある。

独立自尊の人は自営自活の人たらざるべからず

この言葉の意味とは

自分が自ら働くことで得たお金で自分を食わせ自分を養い暮らしていくこと。
それが独立(自立)した人生の基本である。

続きの文を含めると、独立、自立して、自尊心を持とうとする人間は、自分の事業を自ら営み、誰にも頼ることなく自活、自分の力で生活するべきである。ということ。

自分の人生を、独立した人生を送ろうとするのであれば、
自分で稼ぎ、自分の力でもって自分を養うべきであり
人の力をあてにしたり、誰かの援助に頼ることなく生きるのが
独立した人生の基本のきである。

福沢諭吉先生のその他の名言

  • 「金銭は独立の基本なり。これを卑しむべからず」
  • 「自分の力を発揮できるところに、運命は開ける」
  • 「みだりに他人を軽蔑すれば必ず他人からも軽蔑されるものだ」
  • 「進まざるものは必ず退き、退かざるものは必ず進む」
  • 「賢人と愚人との別は学ぶものと学ばざるとによってできるものなり」
  • 「道徳を説くことが大切だからと言っても、楽しい宴会の最中に突然説教をはじめたら笑い者になるのが落ちだ」

慣用句ともなっている『天は人の上に人を造らず人の下に人を造らず』は人間は本来平等であり、貴賤上下の差別はないことを意味し、福沢諭吉による『学問のすゝめ』冒頭にある言葉である。



福沢諭吉ってどんな人物?

一万円札の人としてよく知っているようで実はよく知らない福沢諭吉とは何をした人でどんな人物?

福沢諭吉(ふくざわ ゆきち)(明治維新前までは福澤「ふくさわ」と発音していた)
別名:中村諭吉(養子となっていた一時期、名乗っていたことがある)

1834年(天保5年)大阪で誕生〜1901年東京で没(享年66歳)

江戸幕末〜明治期の教育家・啓蒙思想家・慶應義塾創始者・洋学者
1984年11月より日本の一万円札の肖像の人物である

福沢諭吉は豊前国中津藩(ぶぜんこくなかつはん)の藩士の子として大坂藩邸で生まれた

福沢諭吉の幼少期は悪童に近い(いたずら)小僧であり、読書嫌いであったが、14、5歳で勉学に励むと頭角をあらわした。
ちなみに、福沢諭吉は幼少期から酒を飲んでいたことでも知られる。

1855年〜蘭医・蘭学者であった緒方洪庵のもと(適々斎塾)で蘭学を学び、塾頭となったったあと
藩命によって1858年に江戸に出て、築地で洋学(蘭学)塾を開く

塾で教えるかたわら、独学で英学をおさめ、翻訳方(通訳)として
幕府の使節団に随行し3度欧米に渡り、欧米の知識を吸収した。
(幕府の支度金400両を使って英書や物理書。地理書などを買い込み帰国する)

その際の欧米、西洋での経験、見聞きした近代資本主義文明
を綴った『西洋事情』(10巻)がベストセラーになる

明治維新以降は政府ではなく民間で教育や著述活動に従事する。

1868年に蘭学塾を芝に移し、慶應義塾(慶應義塾大学)と改名する
そこでの教育活動の方針や教育の重要性を広く国民に問うことになった
『学問のすゝめ』を刊行した、

『学問のすゝめ』は学問論や国家論などを集録した啓蒙書であり、個人の独立自尊と実学・自由・平等は天賦(天から授かったもの)であると説き、封建思想を批判する内容であった。

1882年(明治15年)「時事新報」の前身となる『時事小言』を創刊
民権運動には批判的官民調和を唱えた

『脱亜論』では脱亜入欧(後進アジアからの脱却)、富国強兵政策を支持した。

『世界国尽』『学問のすゝめ』『文明論之概略』『脱亜論』『福翁自伝』など
また著作は『福沢諭吉全集』に収められている。

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