【本日の名言】乗りかかった(乗りかけた)船にはためらわずに乗れ by ツルゲーネフ の意味・解釈は?

乗りかけた船にはためらわず乗れ

【本日の名言】「乗りかけた船にはためらわずに乗れ」 by ツルゲーネフ(ロシアの作家)とはどんな意味?この言葉の教訓は?乗りかけた船とは一体何を意味する?ツルゲーネフとはどんな人物?出典は?




「乗りかけた船にはためらわずに乗れ」の意味とは?

いったん着手し始めてしまったこと(関わってしまったこと)ならば
もうあとには引けない(途中でやめることはできない)のだから
覚悟を決めてことに当たれということ。一言で言うなら初志貫徹

「乗りかけた船にはためらわずに乗れ」の意味の解釈

この言葉の解釈としては、人間が一度こう!と決めたなら迷わずに突き進め!
物事を始める前までは、悩んだり迷ったり、熟慮することも大事だが
決心し、物事を一度はじめてしまったならば、あとは行動あるのみ、実行あるのみ

乗りかけた船には、ためらわずに乗ってしまえ!
とは決断と実行を促す言葉で
やりだしてしまったことならば、途中で迷ったり、立ち止まったりして中途半端にせず
余計なことは考えず、惑わされないようにあとはひたすらことがうまくいくように後悔なく努力すべきであるという意味

「乗りかかった船」ってなんのたとえなの?

「乗りかけた船」「乗り出した船」「乗りかかった馬」という言い方をされることもあるが
この『乗りかかった船』とは

乗って、いったん岸を離れてしまった船からは下船することはできない

いったん手をつけたら、いちど関わりを持った以上は、
途中でやめるわけにはいかないというたとえ

船が出港してしまえば、目的地に着くまでは下船することはできないように

物事を始める、関わった以上はたとえ、事情が途中で変わってもやめることはできないこと

「乗りかかった船」的表現は海外に通じる?

そもそも、ロシア人作家ツルゲーネフの言葉を日本語に翻訳したものなので当然通じる。

英語ではなんと表現する?

  • He that is out at sea, must either sail or sink.
    海に出た以上は進むか沈むかだ

フランス語の似たようなことわざ・言い回し

  • Quand le vin est tiré, il faut le boire.
    酒(ワイン)が抜かれたら飲まねばならない

ワインの樽から栓が抜かれたら飲まなければならない
要するに「何かを始めたら投げ出さずに最後までやれ!」ということ。

『乗りかかった船にはためらわずに乗れ』はロシアの作家ツルゲーネフの残した言葉として知られているが
調べてみたが残念ながらこの言葉の原典、出典に関する情報が見つからず、ツルゲーネフのどの本に書かれているのかはわからなかった

 ツルゲーネフ(ロシアの作家)とはどんな人物?

ツルゲーネフ(トゥルゲーネフ)Ивáн Серге́евич Турге́невとは
本名Ivan S Turgenev(イワン・セルゲイエヴィッチ・ツルゲーネフ)

ツルゲーネフの肖像

出典:Wikipedia

1818年誕生〜1883年没(享年64歳)
ロシアの小説家・劇作家

ツルゲーネフの生まれは裕福な地主貴族の家であった
1837年ペテルブルグ大学で哲学を学び卒業後、
ドイツのベルリン大学に留学し哲学や古典語を学んだ
若い進歩的なロシア知識人(知識階級層)との交流を結んだ

1941年ロシアに帰国するとモスクワで批評家のベリンスキーゲルツェンなどから思想的影響を強く受けた。

ロシア公演にやってきたフランスのオペラ歌手ビアルドー夫人(ポーリーヌ)と出会い
夫も子もあるポーリーヌを追ってツルゲーネフはフランス・パリに渡り半生はパリで過ごし、
ロシアには稀にしか帰国しなかったという。

初めは詩人として出発したツルゲーネフだが
ロシアの自然と人情の美しい描写にのせ農奴制への抗議を込めた
『猟人日記(りょうじんにっき)』で評判を集めた。

『猟人日記』は帝政ロシアの美しい自然描写を背景に
貧しい農奴の姿をリアル描き、農奴制への批判をしたために、ツルゲーネフは逮捕され投獄されてしまったが
この『猟人日記』によって、アレクサンドル2世に大きな影響を与えロシアの農奴制廃止を決断させた。

ツルゲーネフの作品の多くは1850年代〜1870年代の
ロシア社会の思想傾向と現実問題を鮮明に反映したものになっている。

ツルゲーネフのその他の名言

  • 「愛は死より強く、死の恐怖よりも強い」
  • 「情熱家より、冷淡な男の方が簡単に女に夢中になる」

ツルゲーネフによる代表的な著作

短編集『猟人日記』(りょうじんにっき):農奴制に対する文学的抗議
長編作品『貴族の巣』『その前夜』『父と子』:時代の変動と知識人の精神史を描いた
『ルージン』『初恋』『アーシャ』(←二葉亭四迷による訳『片恋』)『処女地』
随想詩集『散文詩』など
戯曲『村のひとつき』『田舎女』

二葉亭四迷(ふたばていしめい)、国木田独歩(くにきだどっぽ)、田山花袋(たやまかたい)
などの日本文学界において自然主義に大きな影響をあたえた。

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