【本日の名言】「其の子を知らざれば其の友を視よ」(その子をしらざればその友をみよ)とは中国の思想家・荀子(じゅんし)による書物『荀子』に出てくる表現だが、この言葉の意味・解釈・教訓とは?荀子は性悪説を説いた人物らしいけど、性悪説とはなにか?など
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目次
「其の子を知らざれば其の友を視よ」の意味・解釈・教訓とは?
この言葉の出典は中国の思想家による荀子による編著書『荀子』より
原文となる漢文は
不知其子,视其友。
其の子を知らざれば、其の友を視よ
読み方:そのこをしらざれば そのともをみよ
意味としては、その人のことがわからない、その子のことを知りたいのであれば
その子が付き合っている友達を見れば良い(見ればわかる)ということ。
自分の子供のことがよくわからないのであれば、子供が付き合っている友達を見れば良いという意味
類は友を呼ぶ・・・人間は友人から影響を受け、似た者同士が集まるもの。
その人物について知りたいのであれば
付き合っている友人たちを見れば対象の人物の性格や人柄が推測できるであろうということ
さらに、荀子による原文はこれに続けて
其の君を知らざれば、其の左右を視よ。
と続く。君とは君主のこと、左右とは君主の身近に仕える家臣のこと
君主のことを知りたいのであれば、直近で仕える家臣を見ればわかるということ。
性悪説を唱えた荀子は他にも「青は藍より出て藍より青し」という慣用句のもととなったことでも有名である。
この意味は、
「青色の染料は藍の葉から取るが、元の色よりも美しい色となる」ことから、
学問や努力によって、生まれ持った天性以上の人になるという例えやその教え
弟子がその師匠よりも優れることなどに使う。
荀子(読み方:じゅんし)とはどんな人物?性悪説ってなに?
荀子(じゅんし)Xun-zi
名は況(きょう) 尊称は荀卿(じゅんけい)、孫卿(そんけい)
BC(紀元前)4世紀末に誕生 生年没年不詳
中国戦国時代の思想家・儒家・趙(ちょう)の人・『荀子』の著者
荀子は中国、戦国時代の末期の趙(ちょう)で生まれたとされる。
50歳で初めて斉へ遊学、斉の襄王に仕えたあと
楚に仕え蘭領県令となる。
荀子の著作群20巻32編からなり『荀子』という書名でまとめられた
性悪説について説いた人物である。
性悪説とは、人間の本性というものは「人の性は悪なり、その善なるものは偽(ぎ)なり」と
孟子の性善説に反対する主張であったが、荀子の言う性悪説とは真の意味の性悪説とは異なる。
人間は本来は悪(=利己的存在)であるが礼と楽を中心とした訓練(=学問を修めること)によって徳化できると説いている
すなわち、人間の本性は根本的に変えられないとしても教育によって礼儀を正すことができるとした。
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