【本日の名言】成功は窮苦の間に芽生えており、失敗は得意満面の間に宿るby越後正一(えちごまさかず)とは?「繊維相場の神様」と呼ばれた元・伊藤忠商事株式会社社長であった越後正一による言葉だが、その意味・解釈・教訓とは?伊藤忠を世界最大の繊維商社に押し上げた越後正一とはどんな人物?そのほかの名言や関連する本などを紹介
目次
【本日の名言】 成功は窮苦の間に芽生えており、失敗は得意満面の間に宿る の意味・解釈・教訓とは?
伊藤忠に入社して3年で部長に昇進、
丸紅との錦糸市場(繊維相場)の相場争いで勝利し、丸紅を市場から撤退させ、
のちに伊藤忠商事社長・会長を歴任した人物による言葉。
この言葉の参考出典は 『経済人の名言 上』『私の履歴書 経済人16』などより
「成功は窮苦の間に芽生えており、失敗は得意満面の間に宿る」の言葉の意味とは?
この言葉は伊藤忠商事社長であった越後正一の座右の銘でもあり、
成功は窮苦の間に芽生えており、
失敗は得意満面の間に宿る
黒雲の後ろには太陽が輝いている
として、国内外の全支店への社長からのメッセージとして送ったものである
この言葉は「先を見通すことの重要性」について語ったもので
その時々の状況に惑わされることなく、常に先を見越し、見通し、さらにそれに応じた対策をとることが重要であるという意味である。
「成功は窮苦の間に芽生えており、失敗は得意満面の間に宿る」 から得られる教訓としては
現状に惑わされずに長い将来を考えて、これで果たして良いのかどうかを常に疑問を持ち続けること。
状態が良いからと安心せずに常に先を見通して行動することが重要である。
先を見通すことの重要性とは何か?
このセリフの裏側には越後正一率いる伊藤忠商事が総合商社となるために
海外進出を果たし、順風満帆のように見えた時期であったが
1971年アメリカが突如、ドル金交換停止などのドル防衛強化策を発し、日本経済は景気後退の大打撃を受けることになった。
しかし、「先を見通す」ことに重きを置いていた越後正一は、この一年前からドル実勢を見通し、可能な限りの対策をすでに講じていた。
ドル円、国際通貨の不安が募るまさに「窮苦」の状態の中でも
越後正一はその裏にある「成功」を信じ、窮苦を耐え抜き世界的な経済危機を乗り越えたわけである。
越後正一のその他の名言や関連本おすすめ
今こそ窮苦の時であり、その裏には成功が輝いている
名を成すは常に困窮のときにあり、
ことの敗るるの多くは得意のときにあり
逆境の時こそ、先見性と機動力を試すチャンスである
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越後正一 えちごまさかず とはどんな人物?何をした人?
本名は 越後正一
1901年(明治34年) 滋賀県 で誕生〜 1991年 89歳で没
元・伊藤忠商事株式会社社長・京都全日空ホテル会長・関経連常任理事実業家・資産家・『繊維相場の神』経済界大賞
越後正一 に関するエピソードや人物像
越後正一は15歳の頃に伊藤忠商事の2大目社長であった伊藤忠兵衛宅のもとで書生となり、学校に通い、伊藤忠商事に入社し、中国での繊維貿易で辣腕をふるい入社からずか3年で綿糸布部長となる。錦糸市場の相場争いでも手腕を発揮し、ライバルであった丸紅商事を錦糸市場から撤退させるほどの勝利を納め『繊維相場の神様』と呼ばれた。
その後、昇進をつづけながら営業部門の最前線で活躍し伊藤忠商事を
世界最大の繊維商社に押し上げた。昭和の商社界の鬼ともいわれ、近現代の「日本を作った経済人の代表的な一人である。