【本日の名言】「水滴石を穿つ」の意味は?読み方は?この名言を残した羅大経とはどんな人物?水滴(すいてき)石を穿つ(うがつ)という故事成語は羅大経の名言とされて紹介されることも多いが、この言葉の原典となったお話とは?
目次
「水滴石を穿つ」の意味は?読み方は?
水滴(すいてき)
石を
穿つ(うがつ):穿つの意味は「穴をあける。つきぬく。掘る」
「水滴石を穿つ」とは「わずかな水滴でも絶えず落ち続けると、固い石にも穴をあける」ことであり
雨垂れ石を穿つ(あまだれいしをうがつ)
点滴石を穿つ(てんてきいしをうがつ)
なども同意義である。
類似表現に「鶴瓶縄 井桁を断つ(読み方:つるべなわ いげたをたつ)」や
「塵(チリ)も積もれば山となる」などもある
「水滴石を穿つ」英語に訳すと Constant dripping wears the stone.
『水滴石を穿つ』の教えとは
小さなことでもコツコツと継続し続けることが大きな結果を生み出すということわざ
たとえ力が足りなくとも、根気よく続けることが最後には成功につながるという教え
雨垂れのような小さな水の一滴でも、長い間かければ石にすら穴を開けてしまうように
非力でも根気よく続ければ必ず成功するということ。
持続(継続)する努力の大切さを説くことわざである。
誰かの功績を讃えたり、自分を励ます時にも使うことができる。
「水滴石を穿つ」の出典は?
中国の前漢時代の枚乗(ばいじょう)という文人が
呉王を諌(いさ)めるために言ったとされる
「泰山の雨だれは石を穿つ」
という言葉に基づくものが原典である。
泰山(たいざん)とは中国山東省にある標高1524メールとの名山のこと。
では、羅大経(らだいけい)とはこの言葉とどんな関係があるのでしょう?
羅大経とはどんな人物?『鶴林玉露』(かくりんぎょくろ)とは?
羅大経(らだいけい)は中国南宋の人物であり
羅大経の
『鶴林玉露』(かくりんぎょくろ)という著作が有名である。
天・地・人の3部
18巻からなる詩文の評論、見解と、著者(羅大経)の見聞きしたことを記録風に叙述したもの。随筆集。
文人の逸話が多い
日本語の「水滴石を穿つ」ということわざもこの羅大経(らだいけい)の著した書物
『鶴林玉露』の中の「一銭斬吏」というお話から来ている。
「水滴石を穿つ」の元となった「一銭斬吏」とは?
宋の時代に実在した県令(中国の県の長官)張乖崖の言葉とされている
もともと発せらた当時の「水滴石を穿つ」意味は、現在のことわざの意味とはちょっと(だいぶ?)ニュアンスが違うようだ。
簡単に話を要約すると・・・
その県の官僚、いわゆるお役人たちは悪いことしていて、
上役が悪さをすれば、小役人たちも小さな悪事を働いてるという状況を
どげんかせんといかん!と言ったかどうかは知りませんが
なんとかしたいと思っていたのが張乖崖でした。
ある日、ある小役人が倉庫から出て来たところで張とばったり遭遇。
すると、小役人の態度がどうもビクビクしていて怪しいので取り調べてみると、
やはり小役人から1枚の銅銭が見つかる・・・
最初は、すっとぼけていた小役人を問い詰めると
とうとう、倉庫から盗み出したものだと認めたため
張乖崖は[棒叩きの刑]を命じた。
棒叩きの刑に免じて許してやろうというのに、あろうことか
この小役人がいらんことを言う・・・
「たった一枚の銅貨を盗んだごときで叩くのか!どうせ叩いたところで殺せはしないだろ!」
この小役人の逆ギレとも取れる態度、言葉にカッチーンときた張乖崖が棒叩き刑から変更し
厳然とし判決を毅然と言い渡し、獄門刑(斬首/打ち首)に処したという話が元で
この判決の際の言葉が
「一日一钱,千日千钱,绳锯木断,水滴石穿」 |
であったとされている。
1日に1銭でも、千日で千銭。
ただの縄紐でも、時間をかければ木を断ち切ることができ
ただの水滴だって石に穴をあけることができる。
今では小さな努力をコツコツと積み重ねることで大きな成功を得るといった
プラス思考の教えのことわざだが、本来の使われた意味だと
小さな悪事を重ねることは大きな悪事につながるというような
マイナス方向のお言葉だったもよう。
同じく『鶴林玉露』からのことわざでは
「寸鉄人を殺す」(すんてつひとをころす)
小さな刃物で人を殺す。
ごく短い言葉でも奇抜で適切な言葉で相手(人)の急所を突くことのたとえ
などもある。
[amazon_link asins=’4569678815,4061583972,4337215115,4870352737,4809416321,4385139881,B00W3MQ9LC,4265802117,447117228X’ template=’ProductCarousel’ store=’banbakusan-22′ marketplace=’JP’ link_id=’fd8d845f-b305-4889-ad85-b784b85dc486′]
昨日の名言・明日の名言・毎日日々これ名言