”防災”よりも『減災』をってよく聞くけど、減災ってなに?防災との違いは?災害は起こるもの。被害をゼロになくすという考えよりも、被害をなるべく減らすため、なるべく被害を最小限にとどめるという考え方の『減災』のために今できることは?実際に災害発生時に減災のためにどう行動するべきか?子供の頃に避難訓練で習った、あの頃の常識がいまやもう古いってマジか!?とにかく死なないために死なせないために今できることはやっておこう。
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災害を防ぐのではなく、被害を減らす減災って?
災害大国日本では
いつでも災害に巻き込まれる可能性がある
地質が脆いうえに、
世界の活火山の1割が日本にあるって知ってました?
大規模噴火の可能性
大震災の可能性
地球温暖化による異常気象で
明らかに変化している降水パターン
毎年のように起こる豪雨による土砂崩れや洪水などの水害
地方だけではなく日本の大都市のほとんどが
水害リスクの高いエリアにあるために
都市型水害のリスクもある・・・
そんな日本が過去に経験した大震災などの
災害を教訓にして生まれた考え方が
『防災から減災へ』という。
さて、減災ってどうゆうことなんだろう?
減災ってなに?
地震、津波、風水雪害、火山噴火などの巨大災害に対し、
災害を防ぐ(防災)のではなく、
被害がでることを前提にして、それをできるだけ少なく抑えるという概念。
1995年(平成7)の阪神・淡路大震災や
2011年(平成23)の東日本大震災の教訓からも、
被害を完全になくすのは困難であるが、最小限にとどめることは可能で、
そのための常日ごろの備えや取り組みこそが重要であると考えられている。
(出典:コトバンクhttps://kotobank.jp/word/減災-674864)
減災と防災との違いは?
防災は、被害を『防』ぐ≠災害に対して、あくまで被害を出さない、
被害をゼロにしようとするための対策が主な取り組み。
しかし、いざその災害が発生すると、
この防災力を上回る被害が起きてしまい、
被害を完全に防ぐという事は不可能であると明白になってしまった。
『防災』は被害をゼロにするという言葉のイメージが強いが
地震や津波などの大規模な自然災害の発生を避けることは不可能に近く、
起きてしまえば、被害をゼロにすることはとても困難ですが
『減災』という考え方では、被害を少しでも減らすことは可能であって、
平常時、何も起きていない、今からでも取り組むことで被害を減らそうという発想。
減災のために今できる取り組みは?
『減災』は被害を減らすためには、事前対策が重要という考えです。
さて、その減災のために今しておくべき取り組みは?
生き残ってからではなく
「死なないため、生き残るため」にしておくべき事前対策
みんな危険性は知ってはいるものの
意外と取り組んでいないのが
『家具の固定』
地震を経験、体験したことがある人ならば
実感としてわかると多いますが、
地震で揺れているときは家具が揺れますよね?
揺れるだけで元に戻るならいいですが…
大きな地震だとそうはいきません。
大きな地震では家具、家電が飛びかいます。これが現実です
自宅では大きなタンスが倒れ、引き出しが飛び
食器が飛び出し割れて食器棚のガラスが飛び散り
素足や靴下では歩けない惨状になります。
テレビなんかもぶっ飛んでくるかもしれません
そんな家具の直撃や家具に押しつぶされたことによって
命を落とす人も多くいます。
散乱した家具や家電が邪魔をして
逃げ遅れてしまうことも考えられます
出典:内閣府発行『減災のてびき』http://www.bousai.go.jp/kyoiku/keigen/gensai/pdf/tebiki_web2009.pdf
近年発生した地震でのデータを見てもわかるように
地震で怪我を負った人の半数近くが
家具類の転倒、落下が原因で怪我をしています
こういった怪我などの被害を減らすために
できることをしておく、
事前対策をするというのも減災の考え方。
最低限の安全な空間を確保するためにも
家具の固定は確実に行う これが減災の取り組みのひとつです
家具の固定に便利なアイテムで対応
タンスの固定
定番の突っ張り棒系のものが人気ですね。
家具が倒れないように天井とタンスを突っ張って固定するだけ。
なるべく壁側で固定する。
貼るだけで簡単、震度7まで対応可能の粘着式
繰り返し使えて家具類壁紙も傷つけない
特殊な素材「超発砲ダンパー」で揺れをがっちり吸収
上だけではなくタンスなどは下からも転倒防止の措置を。
食器棚の固定
食器棚も天井突っ張りやL字金具での本体の固定も大事ですが
開き戸タイプであれば、地震の揺れで扉が開いてしまうのを防止する
耐震ラッチの取り付け
クラレ マジックストップ (開き戸/引出し) YKG24 (1パック2個)
引き出しの飛び出しの防止も大事!!
ガラス飛散防止
ガラスや食器が飛んできたり落下して割れたりすると凶器です。
ガラス飛散防止シートで予防措置を。
貼るだけで割れにくくなり、食器の飛び出しを防止。
テレビやオーディオ用耐震マット
本棚の固定
本棚の場合は本棚本体の固定と同時に
棚の中の本が飛び出したりの落下防止策も必要です。
減災のためには家具の固定はしっかりとしておくこと
今はこのように便利な『家具固定グッズ』なんかも色々と出ています。
正直めんどくさいことですが、グッズを駆使して家具を固定したり
家具の配置を見直すことも減災のためにできる取り組みです。
安全空間を確保するために寝室には家具はおかない・・・
なんてのも減災のためにできることですが
とは言っても狭い日本の家・・・・
ワンルームの一人暮らしの狭い部屋で
ベッドの近くに家具を置かないって結構無理があります。
とりあえずは頭や体の上に重たいものが
降ってこないような工夫をしましょう・・・
引っ越しや模様替えのタイミングで配置を見直しましょう。
あなたの家を守れるのはあなたです
自衛隊員や消防隊員が倒れてくる家具を支えてくれるわけではありません。
実際の災害が起きたとき減災のためにどう行動するべきか?
減災のためには、まずそれぞれ各個人が
意識を持って考えて行動をすることです。
災害を0にするのではなく,減らすという発想なので
実際に災害にあうという前提で普段から生活を考えて暮らすこと
そして実際に災害が発生した後の行動でも
基本的には自分の身は自分で守らなきゃだめよ
行政に頼りっきりじゃだめよってこと。
まずは自分で自分を助ける行動、命を守る行動をする。
地震だ!火を消せ、出口の扉を開けろ!はもう古い??
私が子供のころの避難訓練では地震がおきたら
まずはガスの元栓を締めに走り、
出口を確保するために扉を開けに行くということを教わってましたが、
今やその考えも古いんですね・・・
わざわざ理科室でガスの元栓を閉める訓練をしたような記憶もありますが
両方とも、その行動を地震で揺れている最中に
焦ってやらなくちゃ!としようすることで
怪我をするなど危険リスクが高まるので
まだ揺れている間や、余裕がない時は
まず自分の身の命の安全を優先するのが今の教えだそうです
たしかに、無理してガスの元栓止めに・・・
って向かう途中で
家具が飛んできて激突したり、
飛散したガラスの破片で足を切ったり
火にかけた鍋や調理器具で火傷をしたり・・・
地震だ!火を消せ!という行動で
やけどを負う人はかなり多かったようです。
ガスの火を止めたり、元栓止めたりは揺れが収まってからで大丈夫
最近のガスコンロの中には使用中に
揺れを感知すると自動的に消火してくれるタイプのものも
あるようなので、自宅のガスコンロが
どのタイプなのか確認しておくといいでしょうね
というか震度5以上の揺れやガス漏れ時には
ガスメーター側で自動的に止まるようになっているそうです。
そういえば、東日本大震災の時、
家に帰ってきたらガス止まってたな・・・。
火を消すなというわけではないので、間違えないように!
無理なく消せる時、火のそばにいるならすぐさま消しましょ!
自分の身は自分で守るための行動をする
「避難勧告等が出たから避難する」
というのは必ずしも正しいとは言えません。
なんか、やばい気がするけど・・・・
避難勧告でてないから大丈夫っしょ・・・・
「避難勧告等が出るまで避難しない」
という「情報待ち」の状態がどれだけ
危険を生み出すか・・・・
避難勧告や避難指示を出す自治体や
行政だけを頼りにするよりも
その地域に住んでいるのであれば、
その周辺のことを誰よりも知っているのは自分ではないでしょうか?
周囲の様子や状況に危険を感じたら、
自分自身で状況判断して
命を守るための行動をとるようにしましょう。
避難勧告が間に合わない場合や
避難指示が出されても時間的余裕がないことも想定して行動を。
避難所がまだ準備できていないから
避難できないというのではなく、
危険を感じたら自主的自発的に
とにかく近隣の安全な場所へ逃げるというのが命を守る行動になります。
そのためには災害の際に、どこへ逃げるかを家族間でも
日常生活で確認しておくことが必要になります。
逃げることを諦めないで
災害発生時によく
「俺はここから逃げない、家と一緒に死んでやる!」
とか
「もう自分は高齢だから逃げても無駄だしほっといてくれ」
障害や高齢を理由に逃げることを諦めてしまう人や
「ここはまだ大丈夫だろう」
と根拠のない自信で自宅にとどまって逃げ遅れたり、
せっかく一度は避難できて、助かったはずの命が
「忘れ物を取りに自宅に戻る」
などの軽はずみな行動をする人も少なからずいます。
大切なものを取りに帰りたい
自宅から離れたくない
気持ちはとてもよくわかります。
しかし、
そういった人を助けるために
危険の迫る場所に
すでに危険だとわかっているところに救助に向かう人もいます。
そして救助に向かう人にも、
その人の無事を願う家族がいることを
どうか忘れないでください。
私は災害発生時に救助に向かう側の人間が
身内にいる立場なのでこれは強く願います。
どうか逃げることを諦めないでください
自分の命を捨てる、逃げる選択肢を捨てることは
救助に向かう他の人の命を危険にさらします。
減災とはこういった、救助に向かう側の被害を減らすためにも
災害発生後の個人個人の行動も非常に大事になってくるのではないでしょうか。
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