LGBT映画特集『ダラス・バイヤーズクラブ』のあらすじと超ネタバレ勝手評と感想

どうも、暇人映画ウォッチャーです。最近、HuluでLGBT映画の特集で、(レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー)を題材として世界各国の映画の特集が組まれていたので、おすすめのLGBT映画のその紹介(ネタバレ含む)と感想とレビューを。今回は『ダラスバイヤーズクラブ』ホモ嫌いの女好きがエイズで余命30日を宣告された、最新の特効薬を求めて世界を飛び回りあの手この手で未承認の薬を持ち込み、密売組織(?)を立ち上げエイズ患者に未承認薬を届けることに。自堕落に生きた男が政府や公共機関を相手取って奮闘した人生とは!?衝撃の実話。





LGBT映画を観る前に!今さら聞けない!LGBTってなに?

別記事に飛びます→【LGBT映画を観る前に】今さら聞けない”LGBT”ってなに??

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LGBT映画特集 『ダラス・バイヤーズクラブ』ってどんな映画?

実在の人物
ロン・ウッドルーフの人生を基にした
<実話>ベースの映画

映画『ダラス・バイヤーズクラブ』を3行で説明してみる

80年代アメリカで遊び人ホモフォビア男が
エイズで余命1ヶ月宣告からの
未承認薬のバイヤーになり、密売組織を作る

『ダラス・バイヤーズクラブ』のあらすじ

舞台は1980年代のアメリカ・テキサス州・ダラス

無類の女好きの電気技師で
ロデオのカウボーイのロン
仕事中の事故で病院に運ばれた際の血液検査で
突然、エイズ(HIV陽性)を宣告され
しかも余命はわずか30日

1980年代当時、
まだエイズに対する正しい知識や情報がなく
エイズ=男性同性愛者がかかるもの、
ゲイ特有の病気だという
誤った情報が蔓延していた。
当然、ロンもその偏見を持っていた。

自分がゲイでもない、ストレートで無類の女好き
そしてむしろ、ゲイを毛嫌いするような男
診断が間違っているとエイズ宣告を信じなかったが

エイズに関する情報を調べていくうちに
異性間のセックスも感染経路であることを知る。

しかし、エイズに対する正しい情報を知らない周囲の人々
友達、仲間、同僚たちから明らかに軽蔑され、
蔑まれ居場所を失う

酒、タバコ、女、ギャンブル、ドラッグにまみれて
デタラメに奔放に生きて来た男が
初めて死にたくないと悟り

命がけでエイズの特効薬を求めて飛び回り
最新薬にたどり着くが、
当時のアメリカ国内ではその薬が未承認
入手できない。
政府や当局、製薬会社が推奨する薬では助からない患者も・・・・

アメリカ国内未承認の最新薬を
あの手この手で、持ち込んだロンは
エイズ患者たちに、売りさばき始める
しかし、もともとゲイに対する偏見を持っているロンが
販路であるゲイコミュニティに入り込むことは難しい。

そこでトランスジェンダー(MTF)のレイヨン
ビジネスパートナーに取り込み
会員制クラブ
『ダラス・バイヤーズクラブ』を立ち上げる

会員は会費を払う代わりに、
未承認のエイズの新薬を配布してもらえる
多くの会員が集まりビジネスは順調にいくかと思われたが
立ちふさがるのは司法の壁、政府組織、製薬会社。

デタラメな人生を送っていたロンが
HIV陽性で余命30日という宣告から
彼が起こした行動と結果は!?

ダラスバイヤーズクラブは実話?!
実際のロンと主演マシュー・マコノヒー

『ダラス・バイヤーズクラブ』のベースとなっているのは
実在の人物の人生である。

ロン・ウッドルーフ(1950年〜1992年)
Ronald Dickson “Ron” Woodroof

彼の人生が、この映画の基礎。

映画『ダラス・バイヤーズクラブ』を観たらわかると思いますが
このロンという人物、かなり破天荒というか、
男らしいというか・・・
映画がどこまで事実に忠実かはわかりませんが

主演のマシュー・マコノヒーが、
20キロ以上体重を落としてまで
ビジュアルから本人にかなり寄せているのを考えると・・・
本当に精力的というか、行動力のある人物だったようです。



『ダラスバイヤーズクラブ』主要な俳優は誰?

主役のロン・ウッドルーフ(ロニー)を演じる主演俳優
マシュー・マコノヒー(Matthew David McConaughey)

マシュー・マコノヒーは
この映画でHIV陽性で余命30日というロンを演じるために
20キロを超える大幅な減量を行い、その弊害によって
視力やこの先の健康状態に一生影響するとも言われている・

彼はこの作品『ダラス・バイヤーズクラブ』
2013年のアカデミー賞をはじめとする
アメリカ国内外の映画賞の主演男優賞を獲りまくった

マシュー・マコノヒーの他の出演作
『インターステラー』
『ゴールド 金塊の行方』
『ウルフ・オブ・ウォールストリート』など

未承認薬を配布する会員制クラブ
『ダラスバイヤーズクラブ』の組織で
ロンのパートナーとして活躍した レイヨンを演じたのは
ジャレッド・レト(Jared Leto)
俳優でもあり、歌手でもある。

作中ではトランスジェンダー(MTF)を演じているため
ほとんどバッチリメイクに女装姿で、その姿から想像できないが
ジャレッド・レト本人はめちゃくちゃイケメン
役作りのために、大幅な増減量を行う俳優としても有名。
『ダラス・バイヤーズクラブ』レイヨン役では
10キロ以上の減量をしていた。
彼もまた本作で、2013年助演男優賞を受賞しまくった。

ジャレッド・レトの他の出演作は
『ファイトクラブ』
『17歳のカルテ』
『パニックルーム』
『ブレードランナー2049』
『アウトサイダー』
など

ロンの主治医
バイヤーズクラブのやり方と
病院や政府の認可薬を巡るの方針の間で
葛藤する女医イブ・サックス を演じたのは
ジェニファー・ガーナー(Jennifer Garner)

ジェニファー・ガーナーの主な出演作
『JUNO/ジュノ』
『エレクトラ』
『天国からの奇跡』など



『ダラス・バイヤーズクラブ』見どころは!?

俳優陣のエイズ患者を演じるための
激やせっぷりがヤバイ!

ロン役の主演のマシュー・マコノヒーも
レイヨン役の助演のジャレッド・レトも

もう、元が結構筋骨隆々系の役者なだけに
すごい変貌っぷりで痛々しいぐらい

そしてレイヨンの彼氏役の子も骨川スネ夫でヤバイ!

主演、マシュー・マコノヒーの泣きのシーンがヤバイ!

超自分勝手な自堕落男
自分が助かるため、自分の利益のために始めたことが
やがて大きな動きとなる。

そんな男が泣くシーンが映画の中で2回ある
その泣き方に注目してほしい。

『ダラス・バイヤーズクラブ』というのは
言うなれば薬の密売組織なわけだけど
そんな怪しげな商売をやってる雰囲気もなく
堂々と、あっけらかんと!
モーテルで薬を売りさばく
いや、売りさばいてるわけではなく
あくまでも、会員権を売って、
会員に無料に配布しているという形で

これがなんでLGBT映画なんだろ?って思うけど、
80年代当時アメリカで、
LGBTの人たちががどういった扱いをされていたのか
どのような偏見の目を向けられていたのかがわかる。

ホモフォビア(同性愛、または同性愛者に対する恐怖感・嫌悪感・拒絶・偏見を持つ人)
だった男が、MTFをビジネスパートナーにして
どう変わっていったのかという見方もできる。

ここから↓
超ネタバレしながらの個人的な感想(しかも長文)ですのでご注意を!

『ダラス・バイヤーズクラブ』ストーリーとネタバレ感想とおすすめ具合

R15+指定・・・ですよね〜〜!っといった始まり方
映画冒頭、ロデオの牛が見えたかと思えば
いきなりのセックスシーンからはじまる
ロデオ場で、暴れ牛にカウボーイが倒されたのを
みながら女とってるロン

映画の前半は、
はっきり言って見るに耐えない人もいるかも?って感じの
堕落した、ある意味で男らしい・・
酒タバコギャンブルセックス喧嘩にまみれた
なかなか爛れた青春(?)の中年の男がいきなり現れ
なんだか汚らしい印象を与えてくれる・・・

場面は変わって、カウボーイ仲間たちと談笑しながら
ギャンブル、掛け金を巻き上げつつ、
話題は
「ハリウッドの有名俳優がエイズだ ホモ野郎だ」

どうやらロンはいわゆる
ホモフォビアであるらしい
そして1986年当時、エイズという病気に対する一般の知識は
エイズ=ホモがなる病気
くらいの知識でしかなく、偏見の対象であったことがわかる。
当然、ロンを含む周囲もホモフォビアばかり。

ギャンブルの掛け金を持って、逃走したり、
異常な痩せ方に、謎の咳をしながら

ドラッグに酒タバコに女
まさになんでもありの生粋の女好きテキサスの男、
カウボーイ、職業は電気技師

作業中の事故で目を負傷して病院に担ぎ込まれ
血液検査をされると

HIVが陽性との結果が

ホモじゃないのにありえねえ
ふざんけんな、生粋のカウボーイだぜ
なんかの間違いだろ

と信じようとしないロン。
医者は生きてることすら驚くほどの数値で

余命は30日と告げる

ふざけんな、俺様を30日で殺せるもんなどねえ!

と、いつも以上に放蕩暮らしを満喫するロン
酒に女(しかも複数)にドラッグとやりたい放題・・・
だが、エイズの影響で使い物にならない

あれ?なんか思ってたのと違う?!
ここで観るのをやめないでほしい。
実際、私は、前情報を入れずにただ
LGBT映画らしい〜って見始めたもんで、
前半の20分くらいは、あれ?・・・・
なんだよLGBT映画かと思ったのに、
主人公くそホモフォビアのストレートやんけ・・・
途中で観るのをやめようかと思ったくらい
胸糞悪めのシーンが続く・・・が!
ここで観るのをストップすると後悔するよ!
ってくらい結論から言うとここからがマジで面白い!




酒の酔いの勢いで
放蕩の限りをつくしながら、友人に

医者に俺がHIV陽性とか言われたぜまじありえね〜

触るだけで移るんだろ、エイズなんてホモがなるもんだろ
お前、無類の女好きじゃねぇか ひゃはは〜

そうだよ、だから診断が間違ってんだよ

と友達の前では、強がるが、
図書館でエイズについての文献を探し
猛勉強をし始めるロン・・

静脈注射によるドラッグ
避妊をしない性行為でも感染することを知り
思い当たる節のあるロンは絶望する、
そして逆ギレしたロンは病院へ。

独自の情報収拾の結果
AZTというまだ試験中の新薬があることを知ったロン
女医のイブに新薬の処方してくれと直談判。
金なら払うから横流ししてくれ!
と、とんでもない提案をするが
ロンには処方してくれない

仲間の集まるバーに顔を出すロン
いつもと空気が違う

「ビール買ってこいよ ホモ野郎」

この言葉でぶちぎれるロン

喧嘩に発展するが、
あからさまにロンに触れようとしない態度
完全にばい菌扱いされるロン

次第に居場所をなくし
神頼みまでするが・・・・

ストリップバーで、病院の掃除夫を偶然見つける
こっそりゴミとして廃棄する中にAZT
入れてもらい、それをゴミの中から拾うという取引をして
AZTを手に入れ、勝手に飲み始めるが、
薬を飲みつつ、
酒もドラッグもやめる気はない
女もギャンブルも。

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余命宣告から28日目
とうとう、薬品の管理が厳重になってしまい
掃除夫からAZTを手に入れることができなくなる
メキシコの医者を紹介されるが、
もう体はボロボロの状態で
いつ死んでもおかしくない彼は
その場に昏倒してしまう
病室に担ぎ込まれ、そこで運命を変える人物の一人に出会う

化粧、女装姿の長身痩躯の男
MTFトランスジェンダーのレイヨン
同じくHIV陽性でエイズ患者
最初こそ、

寄るなホモ野郎!といった態度のロンだが
レイヨンからの賭けトランプの誘いからちょっと仲良くなる

この時のレイヨンの衣装、
痩せた体に顔には濃いメイク
ピンクのガウンを羽織り
破れた黒のタイツ
また哀れでなんとも言えない雰囲気を醸し出している

そこでレイヨンがAZTの被験者であることを知り
レイヨンがまたその薬を友人に横流ししていることを知る

勝手に退院し、自宅のトレーラーハウスに帰ると
壁には
”FAGGOT BLOOD”
赤いスプレーで落書きされ閉鎖されていた

(Faggot bloodはスラングだが
訳すならば”クソホモ野郎の血”とか。)

最低限必要な荷物だけを持ち出し、
車に詰め込んで
車でどこかへ走り出すロン・・・

余命宣告を受けてからちょうど30日目




ピストルを握りしめ
おそらく自殺をしようとするが

泣き・・・ながらの笑い・・・?
この泣き笑いの演技がすごい心に迫るもんがある
笑いながら泣くと言うか、悲しすぎて笑いになるのか
このシーンはすごい
これだけで、
この自堕落で酒・ドラッグ・女とやりたい放題で
お世辞にも、
命を大事にしてるとは思えない生き方をしていた主人公が
この瞬間に初めて、
”死にたくない”と悟った瞬間が
このセリフ一つない泣き笑いのシーンで表現されている。

ここでロンという男は一度死んだんだと思う

そして、ここから、彼の生き方
自堕落なものから
自分が死なないための行動に変わっていく

例のメキシコの医者の元へ。

しかし、医師免許を剥奪されて
いわゆる闇医者をしている男のところで

AZTは免疫を副作用として低下させる
飲んだ患者の細胞は死にゆくだけ
製薬会社が儲かるだけの薬だという闇医者
免疫回復のためにビタミン剤を飲んだりと治療を受けたロンは

3ヶ月後も生きていた

しかし、すでにエイズを発症しているために
免疫力は低下し状態は最悪なままで完治はしないが
死にかけの状態から脱したロンは薬が必要だが

それは
アメリカでは未承認の薬。

闇医者から大量の薬を仕入れたロン
牧師に化けて、国境突破を試み、
違法薬物ではなく、販売目的でもなく
自分のための薬とビタミン剤
うまいことアメリカ国内に持ち込むことに成功する

そして、販路を自力で開拓しようと
薬のバイヤーとして、エイズ発症の多い、
ゲイコミュニティで売りさばこうとする
もともとホモ嫌いのくそ野郎のため
うまくコミュニティに入り込めない・・・
せっかく仕入れた薬が売りさばけずに煮詰まっているところに

レイヨンが現れる。
分け前と引き換えに協力を得て
いわゆるヤクの売人に・・・

レイヨンの協力で販売は軌道に乗りはじめ
いやいやながらもビジネスのために
ゲイバーやクラブにも入っていくロン




一方、副作用の危険があるにもかかわらず
AZTが有効な治療薬として承認され
製薬会社の株価は急上昇

モーテルの部屋を事務所にして
会社を立ち上げたロンレイヨン
会員制の
『ダラス・バイヤーズクラブ』
会員権を売り、
会員は薬を無料でもらえるというクラブを立ち上げる

クラブは承認薬であるAZTを飲んでも効果がないという層を中心に
商売は軌道にのり

ロンはアメリカ国内では手に入らない
効果のある薬を仕入れるために
世界各国を飛び回る

死なないための努力をしているロンは
いつのまにかヘルシー思考になり
防腐剤や加工食品を栄養や食にも気をつけるようになる
スーパーでレイヨンと買い物中
かつての連れ、バーで喧嘩別れした友人遭遇する。

レイヨンの挨拶の握手に答えようとしない友人に
切れるロン。羽交い締めにして無理やり握手させる

ここ、超いいシーン。
握手さえも避けるのは80年代当時、
触るだけでもエイズがうつる、
ホモがうつると思われていたことを象徴するシーン
かつて、彼らとくたばれホモ野郎!と一緒になって談笑してたのに
ロンの中で、なにかが変わっている、
彼自身が気づくか気づかないかに関わらず。

しかし、彼が未承認を薬を仕入れ、エイズ患者に売りさばくのは
私利私欲のため、自分のため
バイヤーズクラブをやっていたはず

慈善事業をやってるわけじゃないんだ
金がないなら帰れ!

金のない顧客は冷たく追い返すロン

薬を求めて日本にも飛び、薬品開発の会社に
インターフェロンの持ち込みを直接交渉
しかし、薬品企業としては
アメリカ未承認薬は輸出できないと告げられる

いや〜どんなことにでも
裏道はあるもんで・・・

アメリカに輸出はできないけれど、
日本の医師なら購入できるという。
金ならあるというロンは日本の医師から
インターフェロンを入手することに成功する

まあ、この日本のシーンの描写には
個人的にツッコミたいところが満載
ハリウッド映画で日本を描写する時、必ずと言っていいほど
出てくる渋谷の交差点・・・
からの
本当の日本で撮影はしてないんだろうなって感じの
日本人だけがわかる、ああ、日本人というか日系人ね。
日本感の演出。嫌いじゃない。
ただ・・・ツッコミたい。

おそらく日本でホテルの部屋にいるという設定なんだろうけど
部屋の背景にうつるの、嘘くさい、なぜか障子っぽい仕切り・・・
どんな部屋やそれ・・・?ってゆう
日本のビジネスホテルってことなのか???
そして窓の外にはおそらく新宿グリンピース・・・・?

いや、80年代のビジネスホテルってそうだったのか??
まあ、細かい点だけど、どうしてもなんかそうゆう違和感・・・
こんなとこに気づくのは日本人だけだろうけど
いやこうゆう日本感の演出、嫌いじゃないよ
嫌いじゃないけど、どうしても気になっちゃうよねってゆう・・・
まあ、話の本筋には全く関係ないんだけどね




無事に未承認のインターフェロンを
アメリカに持ち込むことに成功するが
空港で倒れてしまったロンは緊急入院し
大量の未承認薬を持っていたことで

薬を取り上げ
罰するという当局FDA(アメリカの食品医薬品局)

だが、そんなことでは、引き下がらないロン
日本がダメなら、オランダ、中国、イスラエル。。。
医者やパイロットに化けたり
あの手この手で未承認薬をアメリカに持ち込み
クラブで会員(エイズ患者)に普及させるロン

医師による治療や入院が必要な患者もいるのに
ロンのように未承認の薬で
自己流に治そうとすることに対し
苦言を呈する女医イブ

薬は全部、自分の体で試してる
症状の緩和こそが生き残るために必要

承認薬AZTに対する不信感をあらわにするロン

未承認の薬でエイズ患者が
延命できる可能性があるのに、
病院に行けば、承認薬AZTの投与で
患者が死んでいるじゃないか

実際、余命30日と宣告されたにもかかわらず
未承認の薬の乱用のおかげで生きているロン

医者としてのイブも
病院、政府、製薬会社のやり方に対し、不信感がある。
死にゆく患者を間近で見ているイブ板挟みだ。

政府当局はあの手この手で
ロンのビジネスを潰しにかかっている

イブをディナーに誘うことに成功したロン

イブとのディナーに出かけるロン
レイヨン花くらい持ってきなさいよと声をかける

モーテルの壁にかかった額縁の花の絵を持ち出すロン

ワイルドフラワー
”野生の花”だよ

イブに手渡す。

水やりもいらなくていいじゃない

身の上話の流れで、母は画家だったと話すロン

この絵もお母さんが描いたの?

そうだよ

 

最初見たときは、あら!おしゃれなシーンねぇ・・・
ほんで、デタラメ男ロンが、
モーテルの壁にかかってた絵
勝手に持ち出しただけなのに
女を口説くために母親の絵ってことにしやがった!!
って思って観てたんだけど

これ、2回目に観て気づいた・・・
映画前半に住んでたトレーラーハウスから
必要最低限のものだけを車に詰め込んだ時に、
この絵(母さんの絵)も入れてた・・・
あの絵だったんだ・・・
疑ってごめんロン・・・




とうとう、政府やFDAからの訴えでガサ入れが入ることになり
1987年、薬事品に対する法規制が変更され
医師の処方箋がない限り薬の購入できなくなり
今までは法のグレーゾーンでやっていたロンの商売が
はっきりと違法となった。

しかし、そんなことで引き下がる男ではないロン
カードも限度額、金策つきている状態なのに
あの手この手で、未承認薬の入手を試みる

完全に自分の利益のため
自分が死なないため、
自分の金儲けのための
ロン行動が周りを動かすことになる

ロンの活動を支援してくれる人たちも現れ始める

金がないなら帰れと追い払っていたロンが
誰でも受け入れはじめる

ドラッグを断つことができないレイヨン

実は資産家の息子だったレイヨンはついに
親に金を無心に行く。
頭を下げ、懇願する

どうやって金を手に入れたのか
あえて、深く追求しないロン

レイヨンから受け取った金を握りしめ
薬を手に入れるために奔走するロンはメキシコへ

レイヨンがついに血を吐き病院へ・・・

レイヨン痩せ方もだけど、
レイヨンの彼氏(?)役の子の痩せ方もすごい・・・・

なんとか薬を入手してテキサスに戻ったロン・・・・
レイヨンが死んだことを知ったロンは荒れる

酒を飲み、売春婦を呼び
そして、泣く

また、この泣きの演技がすごい・・・
なんだろうねこの、笑うように泣くマシュー・マコノヒー・・・
とても短いシーンだけど
レイヨンを失った悲しみ、こらえきれない
やりきれなさが表現されてる

レイヨンの死によって、イブも変わり始める。
ウイルスも殺すが副作用も強いAZTの投与を最小限にするように指示したり、
AZT反対のビラをこっそり病院に置いたり、

ロンはFDA に乗り込み
点滴をつけたまま
無害なペプチドTを認めろ!と訴えるが

FDAの役人からはドラッグの売人呼ばわり。

お前らの薬のせいで患者が死んでる、
製薬会社からの賄賂で効かない薬を推進してる!

と訴え続ける

『DBC(ダラスバイヤーズクラブ)』のビラを置いた件で
病院をクビになってしまったイブロンの元を訪れる

死なないのに必死で
 生きてる気がしない
   なんて意味ないよな

ロンがFDAを訴えた裁判の結果

政府機関が無害と認めた薬を承認しない姿勢は遺憾
だとしながらも
効果のある薬を求める末期患者の訴えには同情のするが
法は法、法的根拠が欠如しているとされ、訴えは棄却

裁判で負け肩を落としたロンがクラブに戻ると
みんなの大拍手で迎えられる

そして裁判後、
FDAはペプチドTの個人使用をロンに許可

ロンは余命宣告から7年後の2557日目

1992年に死去。

以降、エイズは撲滅されてはいないが

薬の多様化によりエイズの治療法は大きく進歩している。

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